株式会社アイキューブ

長野県茅野市に本社を置き、「感性と努力により、常に挑戦と変化を続け『ひと』を育て『社会』に貢献します。」を理念に予備校、学習塾を経営する企業です。代表取締役の矢崎さんに信州の教育と株式会社アイキューブでの取り組みについて、お話を伺いました。

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株式会社アイキューブ
代表取締役
矢崎勇人さん



―貴社で行われている事業を教えてください

当社ではいずみ塾、ベル―フアカデミー、東進衛星予備校の学習塾の運営と宅配教材などの事業を県内中心に行っております。メインはいずみ塾で40校ほどです。いずみ塾、ベル―フアカデミーでは小・中・高校生を対象にしています。宅配教材では幼児向けのサービスもありますので、企業体としては幼小中高一貫の指導が可能な体制になっています。
いずみ塾では「楽しく学ぶ」、ベル―フアカデミーでは「一番を目指す」をコンセプトにしています。

―未来の教育、長野県の教育が抱える課題はどう捉えていますか?

他県と比べて学力を軽視する傾向があるように思います。県内の進学校と他県の進学校の東大・京大の進学率を比較しただけでも分かります。
「長野県は教育県」と言われていたのは明治時代の話です。「未来の教育」という意味では、小・中や中・高などの一貫校が増えています。確かに一貫した考え方は大切だと思いますが、学校・カリキュラム・講師陣に一貫性を持たせることは難しいです。ですので、さまざまな環境やフィールドを用意してあげることが必要です。そうしないと学力の高い人を育成することはできません。
更にその先の大学入試を視野に入れると、志望校に合格する為には、生徒自身の勉強に対する動機と継続的なモチベートが必要です。単純な詰込み型の教育ではダメなんですよね。

―少子化、人口減少社会で市場は縮小するとも予測できますが、どうお考えですか?

実際、市場は縮小すると思います。しかし、当社が業界のシェアを全て取っている訳ではありませんので、市場の縮小が当社の売上に直結する訳ではありません。現状では業績も好調で、シェアを拡大するスピードは人口減より早く進んでいるので、会社としてはこの方針で問題はないと考えています。
また、少子化・人口減少への対策として、昨年東南アジア(ベトナム)へ学習塾を出店しました。今後も長期戦略の中で、人口が増加している国への進出を積極的に行っていきます。
一方、私たちは地元企業ですので、地域社会への貢献も必要だと思います。長野県ではどこの企業も人材難ですし、誰もが優秀な人を採用したいと思うでしょうが、いきなり優秀な人が現れるわけではなく、幼い頃からの教育が基盤にあり、成長する中でそうなっていくものだと思います。
ですから、本来、教育サービス業は10年後、20年、30年後に社会で活躍できる人を育てることを目的に行い、そこから逆算して事業を構築しなければいけないと思います。
企業の海外進出支援機関であるジェトロの事務所が全国で46か所ある中で、長野県には2か所もあります。製造業を中心に、それだけ海外との取引の多い地域ということです。だからこそ、県内の企業も英語力を高めていく必要があります。学校教育でそのような機会を設けることは難しいですので、英語力の強化は塾でやっていかなければいけないと思っています。そこで当社では、社内英語公用化を目指すプロジェクトを立ち上げました。塾の先生同士が英語で会話をしていたら、生徒たちも興味を持つと思うんですよね。

―社内の特徴的な制度やサービスを教えてください。
当社は、もともと絵本の訪問販売からスタートした会社です。保育園の年長さん・年中さんを対象とする内容の本で、販売スタッフがお母さん達から様々な相談を受けることも多く、始まりは「子どもを持つお母さんの支援」という意味合いが非常に強かったです。

当社のCSR活動になりますが、「さくらさーくる」という子育てに携わるママさんを支援するサークルがあります。子育てが始まると、ママさんは外に出る機会が少なくなります。それによって孤独を感じたり、ストレスも溜まりがちになります。それは子どもの教育にも良い影響を与えないので、このサークル活動の中で仲間(ママ友)を作ってもらうことを目的に行っております。今では会員3,000人を超す大きなサークルになりました。おそらく日本一だと思いますし、そもそも一企業がママさんのサークル活動を支援するというのは、あまりない活動だと思います。
その他には、IT技術の活用があります。オフィスはペーパレスですし、当社では塾の基幹システムの開発・販売も行っています。塾のシステムは様々な会社が開発・販売していますが、間違いなく当社が一番質の高いものを作っていると思います。当社の規模では珍しいことですが、社内で働いているシステムエンジニアが内製しています。
IT技術を活用して効率化や成績向上の角度を高めることはもちろんですが、「詰め込むだけならコンピュータの方が上。子供に対して知識を詰め込むだけの教育はそろそろ終わりにしませんか?」って皮肉ってやりたいんですよね(笑)

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